三井不動産レジデンシャルは、2024 年度より、首都圏の住宅販売センターにおいて、一部物件を対象とした「日曜日定休」を本格導入することを発表した。
近年、デジタル化の急速な進展により、様々な情報が瞬時に入手可能となり、またオンラインで商品やサービスを購入することが一般的になるなど、社会環境は大きく変化。そのような変化を踏まえ、三井不動産レジデンシャルでは「営業イノベーション部」を新設し、デジタル技術の活用により情報や価値を提供。週末における住宅販売センター来場が中心だった従来の販売スタイルから、新たな住宅販売手法に向けた検討を進めている。
共働き世帯が社会的に増加しており、同社の社員においても同様に増加傾向。一方で、土日祝日の接客機会が多い住宅販売センターの社員から、「日曜日に対応可能な保育所が限られている」、「日曜日を自分や家族の時間に充てたい」という声が増加。社員の多様な働き方に向けた一層の環境づくりが求められていた。
三井不動産レジデンシャルでは、 2021 年度より住宅販売センターにおける「日曜日定休」のトライアルを実施。その結果、販売現場のデジタル化を進めるとともに、日曜日定休とする実施時期を配慮することで、顧客満足度を維持できることを確認した。それにともない、事業規模や商品種別に関わらず、物件を選定した上で住宅販売センターにおける「日曜日定休」を本格導入。2024 年度については首都圏の 7 物件で実施する。
オンライン個別商談や、ウェブセミナーを用いた自宅等からの物件詳細情報の取得を可能に。また、日曜日定休時に限らず、いつでもどこからでも商談資料を閲覧できるように商談ツール共有（クラウド収納）を実施。販売現場のデジタル化を推進し、顧客の更なる利便性向上を図る。
導入物件は、以下の７物件となる
・WORLD TOWER RESIDENCE
・パークタワー勝どき
・パークホームズ浜松町
・パークホームズ柏あけぼの二丁目
・ファインコート練馬大泉学園
・ファインコート青葉台二丁目
・パークリュクス南船橋
Z世代を中心に、働くことに対する意識やライフスタイルは、大きく変化しつつある。3月20日は「国際幸福デー」。幸福度ランキングによれば、日本は51位で1位はフィンランド。堀内都喜子著「フィンランド人はなぜ午後４時に仕事が終わるのか」によれば、フィンランドの人々は、効率よく働きしっかり休むという。
「人生の価値は、時間の長さではなくその使い道で決まる」とは、16世紀のフランスの哲学者であるモンテーニュの言葉だが、不動産・住宅業界は長時間労働や土日出勤が課題となっている。今後、こうした取り組みが広がっていくことを期待したい。
