『BLUE FRONT SHIBAURA』の南側の1棟目『TOWER S』がまもなく開業。新しい働き方を提案

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BLUE FRONT SHIBAURA 全景 CG

野村不動産株式会社と、東日本旅客鉄道株式会社は、共同で推進している国家戦略特別区域計画の特定事業、『BLUE FRONT SHIBAURA』のツインタワーのうち南側の1棟目『TOWER S』の全体開業を2025年9月1日に決定した。

また、浜松町芝大門・竹芝・芝浦の3地区で開発および運営を行う事業者と共に、共通の地域課題を解決し、地域の価値向上を目指す共創型のまちづくり組織「芝東京ベイ協議会」を、2025年11月を目途に設立することを決定。緑に恵まれた浜松町芝大門地区での歴史的な文化財活用や、東京湾岸部のひらけた水辺を有する竹芝・芝浦地区での賑わい創出や舟運活性化を積極的に進め、地域の価値向上を図っていく。

「TOKYO&NATURE」を施設コンセプトに、都市の利便性と自然の豊かさが融合する芝浦らしい自然の繋がりを意識した空間づくりを行い、多様なニーズに応え地域にひらかれた施設を目指している。TOWER Sは2025年7月1日のフェアモント東京開業、8月のオフィステナントの入居に続き、9月1日には低層階の商業店舗の開業により、施設全体が開業を迎える。

浜松町駅とをつなぐアプローチ

開業にさきがけて、26階の共用部であるスカイラウンジを公開。東京湾一望のオーシャンフロントを活かした新しい働き方を体感。その魅力を紹介する。

2025年9月に『TOWER S』施設全体開業。『TOWER N』は、2030年度予定

『BLUE FRONT SHIBAURA』では、地域全体と連携して、水辺のライフスタイルの創出し、東京の都市力向上と、まちの活性化を目指している。周辺には、『東京ポートシティ竹芝』、『世界貿易センタービルディング』という合わせて3件の国家戦略特別区域計画の特定事業があり、浜松町芝大門・竹芝・芝浦の3地区で開発および運営を行う事業者と共創型のまちづくり組織「芝東京ベイ協議会」を設立することで、地域の価値を高めていく。

浜松町駅周辺の3事業のスケジュール

■東京ポートシティ竹芝
2020年9月開業。東京都の「都市再生ステップアップ・プロジェクト」の一つとして、
株式会社アルベログランデが事業主体として推進する、高さ約208m40階建てのオフィスタワーと、高さ約60m18階建てのレジデンスタワーから成る大規模複合再開発。
https://tokyo-portcity-takeshiba.jp/

■世界貿易センタービルディング
2021年3月南館開業、本館およびターミナルは2027年開業予定。本館は地下3階・地上46階建てで高さは約235m。JR浜松町駅と一体となった広場や東京モノレール浜松町駅も含まれオフィスやホテル、商業施設、メディカルセンター、国際会議場やバスターミナルで構成される複合施設。

2020年から始まっている3件の事業の合計延床面積は約105万㎡にも上る。2030年の10年間かけて、開業が続き東京のウォーターフロントに巨大なワークプレイスが誕生する。

芝東京ベイ協議会の活動範囲・魅力的な地域資源

芝東京ベイ協議会の活動範囲・魅力的な地域資源

北側の2棟目TOWER Nの竣工が2030年度を予定。協議会の運営によって、地域の回遊性向上や地域資源の活用、防災力の向上が図られる見込み。生活者や勤労者、来街者に対し魅力的で便利な体験の提供を行っていく。「地域資源を活かしたコンテンツ開発」、「スマートシティサービス導入」などに取り組んでいく。

 

『BLUE FRONT SHIBAURA』では、日の出ふ頭小型船ターミナル「Hi-NODE」に加え、『TOWER S』の開業と共に新たに芝浦運河沿いに整備する船着場「BLUE FRONT SHIBAURA PIER 」の運営を予定。また、東京都が推進する舟運活性化の取り組みのひとつである舟旅通勤の実装に向けた補助制度に参画し、晴海~芝浦・日の出区間における舟運サービス「BLUE FERRY」の運航を開始している。

「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」では、都心部の利便性と芝浦エリアの自然をともに享受する「TOKYO&NATURE」というコンセプトのもと、自然環境と調和し空間づくりをおこなっている。特徴的なカーテンウォールの外壁。建物を支える柱スパンの間隔を18mに広げたことで、室内からは空や海、まちの景色のダイナミックな変化を体感。さらに、テラスでは海からの風を感じられる。

『TOWER-S-』の各施設.

『TOWER-S-』の各施設.

TOWER Sは 主にラグジュアリーホテル、オフィス、商業店舗から構成された複合施設。「まちのコミュニティハブ」となる商業エリアでは、飲食店を中心とする約40の商業店舗により、地域に新たな賑わいやコミュニティ醸成の舞台を提供する。1階から3階までの低層階の商業エリアは、合計専有面積約1,000坪・29店舗で構成。約7割は飲食店となる。「水」と「緑」とのつながりを体感できる合計約770席(屋内約540席/屋外約230席)の2つのダイニングホールなどがある。

オフィス部分は、約9割が成約見込み 28階に約1500坪のスカイラウンジ

『BLUE FRONT SHIBAURA』の『TOWER S』の7階~33階がオフィスフロアになっており、オフィスフロアの注目ポイントが28階に設けた共用部 スカイラウンジ。約1500坪の広さがあり、ラウンジエリア、共創エリア、ウェルネスエリア、バケーションエリア、テラスエリア、会議室エリアでゾーニングされている。オーシャンフロントの28階というロケーションを活かしたつくりで開放感あふれるスペースだ。

オフィスエリア

実際に見学した率直な感想は、『万博のパビリオンみたい』。筆者は、開幕日の夕方から3日間、大阪・関西万博を訪問したが、各国が競うだけあって好奇心を刺激するプレゼンテーションが印象に残っている。自然や緑をテーマにした展示も多かったが、BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S』のスカイラウンジは、それにも勝るような躍動感あふれる演出だ。

ラウンジエリア

とにかく、広いこと。そしてテラスを設けているため着地性があり居心地が良い。どのスペースもサードプレイスとして有意義な空間だ。

ラウンジエリアの共創エリア

各所に緑を設け自然を感じられるのも良い。また、コンセントも各コーナーに配置されているので、気分転換にワークスペースとして使うのにも適していると感じた。

ラウンジエリアの窓際

そして、何といっても眺望がすばらしい。レインボーブリッジはもちろん、晴海エリアや芝浦エリアのタワーマンション群も一望。変化する東京の街を楽しみながら働くことができる。

バケーションエリア 貸し切りでは、サッシの開放も可能

 

バケーションエリアのテラス

また、ウェルネスエリアには、サウナ室や岩盤浴、メディテーションルームも。フィットネスで汗を流しシャワーを浴びることもできる。

サウナ室

メディテーションルーム

東京タワーを一望できる部屋もあり、恵まれたロケーションを実感した。これだけの共用施設も設けたオフィスは、早々出会えないだろう。

スカイラウンジ内の個室

昨今、上場企業のオフィス移転や拡張の動きが活発化しており、東京駅周辺や渋谷駅周辺などはオフィスの空室率が低いままだ。少子高齢化が進み、若者の人口がこれから減る中で人材獲得競争は、さらに激化していくはずだ。

仕事の合間に、フィットネスで汗を流す。テラスで寛ぎながら新製品を考える。寛ぎのラウンジで、談笑しながらアイデアを出し合う。野村不動産と東日本旅客鉄道が提案する新しいオフィスの在り方は、未来のワークスタイルを提示しているのかもしれない。