渋谷区最大級 住・商・業・育 一体複合開発タワーレジデンス「パークタワー渋谷笹塚」 レジデンシャルサロン探訪

マンション探訪記
「パークタワー渋谷笹塚」建設地(筆者撮影)

笹塚駅南口エリアの多様性や歩行性、コミュニケーションの向上を目指し策定された「笹塚駅南口地区まちづくり構想」の中の1街区に建設される総戸数659戸の大規模レジデンス「パークタワー渋谷笹塚」。住宅に加え、商業施設・事務所・子育て支援施設が設けられる住・商・業・育の一体複合開発。土地は期限付きで利用し、建物だけを所有する「定期借地権付マンション」となる。2025年6月より第1期販売をスタート。全230戸登録完売と販売好調で、第2期販売は2025年10月上旬を予定している。笹塚駅前にある、レジデンシャルサロンと現地を探訪し好調要因を探ってみたい。

 

新宿・渋谷おおよそ3㎞圏 雨に濡れにくいフラットアプローチ

「パークタワー渋谷笹塚」の現地案内図(出典 公式HP)

「パークタワー渋谷笹塚」の立地は、京王線「笹塚」駅より徒歩4分の武蔵野台地の高台。渋谷駅から約3.3㎞圏、新宿駅から約3.1㎞圏に位置しており都心近接のロケーションだ。京王線の高架下をアプローチとすることで、雨にもほぼ濡れずに駅への往来が可能だ。

商業地区に位置し、高度利用地区と指定され100mの高さまで建物を建てることが可能。隣接する南側の街区は、南西が第二種高度地区で最高高さが20m、南東側が第三種高度地区で最高高さが30mとなっており現時点の法規制では、南西・南東方面の開放感が十分得られるロケーションとなっている。

レジデンシャルサロンのある笹塚駅前のビルの8階(マンションの高さでは10階相当)からは、渋谷駅の超高層オフィスや横浜のランドマークタワーも眺めることができた。この開放感は、駅近・大規模・超高層ならではの得難い魅力だ。総戸数659戸は、渋谷区では「広尾ガーデンフォレスト」(674戸)に次ぐ2番目の規模だが、20階建て以上のタワーマンションに限れば渋谷区最大規模のプロジェクトとなる。

生活利便性も高い。「笹塚」駅前には、メルクマール京王笹塚などの3つの複合商業施設と8つのスーパー、4つの商店街がある。また、玉川上水第二緑道や代々木公園など憩いのスポットも身近にある。「笹塚駅南口まちづくり構想」のC街区に本件は、位置するがB街区の検討もされており(事業計画未定)将来性への期待感もある。

 

「パークタワー渋谷笹塚」の建設地(筆者撮影)

建設地は、東・南・西の3方向が広々とした道路が位置し北側に京王線が位置する開放的なロケーション。視認性もとても高く、完成すれば存在感を放つに違いない。

二層吹き抜けのエントランスホールなど多彩な共用部 5つのゲストルームも

「パークタワー渋谷笹塚」の完成予想模型(筆者撮影)

「パークタワー渋谷笹塚」のプレゼンテーション(筆者撮影)

プロジェクトのコンセプトは、「Criative Neighborhood City(つどう。つくる。つながる)」。玉川上水の自然情景から着想を得た外観デザインで、グラデーションガラスで水面の変化を表現。外構部には、地域の人も利用できるじゃぶじゃぶ池や広場も設けている。エントランスホールは、水景デザインを取り込んだ二層吹き抜けだ。

「パークタワー渋谷笹塚」のコモンスペースのプレゼンテーション(筆者撮影)

使い勝手の良い多彩な共用施設も魅力で、ラウンジ・アウトドアライブラリ―、プレイ&ワークラウンジ、ソロフィットネススタジオ、ランドリー、パーティールームやスカイテラスも。ゲストルームは、多くの家族が利用できるよう5つも用意されている。

また、共用部の各所にはアートも配されており、北川フラム氏の監修のもと「玉川上水の自然、生物とともに」をテーマにアーティスト7組が参画している。

「パークタワー渋谷笹塚」のレファレンスルーム 77type(筆者撮影)

専有部も魅力的だ。タワーマンション特有のワイドスパン中心のスッキリした空間構成。サッシ高も高く、開放的な景色がリビング・ダイニングの先に広がっている。

「パークタワー渋谷笹塚」のレファレンスルーム 74typeのリビングダイニング(筆者撮影)

廊下部分をタイル張りにするなど、設備・仕様も高く、住み心地の良さは来場者からも評価されているようだ。

約70年間の定期借地権物件で、第1期のおおよその坪単価は700万円程度。これから始まる2期も執筆時点では、同程度の価格設定になる見込みだ。19階の北向き45Btypeが予定販売価格8,300万円台。16階の南向き70Atypeが予定販売価格15,900万円台。27階のプレミアムフロア南向きP107Ctypeが予定販売価格29,700万円台となっている。

2025年9月30日時点の資料請求件数は約1万5,000件、来場件数は約1500組と渋谷区最大級のタワーマンションとして多くの反響を得ている。購入層は、夫婦共働きで世帯年収が2,000万円超の世帯が中心。30代から40代が6割を占めている模様。笹塚駅は、始発駅でもあり朝の通勤がスムーズ。子育て層も多く、都心近接の住拠点として高く評価されているようだ。

なお、固定資産税相当の月払い賃料に加え、月額解体準備積立金が一定額かかる。こちらは、現時点での解体費想定なので将来的には上がる可能性がある点は留意したい。

所有権価格と比べると2割程度安いと販売担当者はいう。湾岸エリアで目立つ外国人の検討者は少なく、日本人の実需層がメインのようだ。約70年という定期借地期間の長さも人気になっている理由のようだ。将来的にも確保される住戸からの眺望。渋谷・新宿という再開発が進む街へ約3㎞程度という近さ。そして、多彩な共用施設と住み心地の良さを感じる間取りと設備・仕様。大規模プロジェクトが都心で限られる中、2期以降も注目を集めるのではないだろうか。