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石神井公園団地建替え計画「ブリリアシティ石神井公園アトラス」

解体が始まった石神井公園団地 マンション探訪記
解体が始まった石神井公園団地

石神井公園団地建替え計画の公式ホームページが立ち上がり、物件名称が「ブリリアシティ石神井公園アトラス」となりました。敷地面積が3万7千平米を超える大規模な建て替えプロジェクトで、総戸数は、844戸に上ります。販売開始は、2022年の3月下旬予定となっていますので、モデルルームの公開は2022年の新春と予想されます。石神井公園へ徒歩圏の住環境の良好な大規模レジデンス。今後の動向に注目したいと思います。(2021年9月16日)

「ブリリアシティ石神井公園アトラス」物件概要
所在地:東京都練馬区上石神井三丁目127番1(他13筆)(地番)
交通:西武池袋線「石神井公園」駅徒歩20~25分 西武新宿線「上石神井」駅徒歩12~16分
敷地面積:37,720.30平米
建築面積:13,058.62平米
建築延床面積:68,342.77平米
土地の権利:所有権
地目:宅地
用途地域 :第一種中高層住居専用地域、第一種住居地域
地域地区:準防火地域 第二種高度地区
総戸数:844戸 ((うち、地権者住戸301戸、提携企業優先販売住戸5戸含む)他、店舗区画1区画)
構造・階数:鉄骨鉄筋コンクリート造地上8階建て ※1~7号棟:地上8階建、8号棟:地上7階建
建蔽率:60%
容積率:200%
建物竣工時期 :2023年6月下旬(予定)
入居開始時期 :2023年10月中旬(予定)
駐車場台数/使用料 :平置き(平置式232台、大型平置式9台、身障者用平置式5台、電気自動車充電対応平置式8台、管理用平置式5台、カーシェア用平置式3台、来客用平置式2台を含む。地権者住戸用台数未定):264台、月額使用料未定
駐輪場台数/使用料 :2 段式 、平置式 、子供用平置式、レンタサイクル20台、来客用30台含む:1,526台、月額使用料未定
サイクルポート台数/使用料:38区画、月額使用料未定
バイク置場台数/使用料:60台、月額使用料未定
その他設備/使用料:店舗用自転車置場15台 月額利用料:未定
分譲後の権利形態:専有部分は区分所有、敷地・共用部分は専有面積割合による所有権の共有
管理会社:株式会社東京建物アメニティサポート
施工:株式会社長谷工コーポレーション
設計:株式会社長谷工コーポレーション
監理:株式会社長谷工コーポレーション
売主:東京建物株式会社 旭化成不動産レジデンス株式会社 株式会社URリンケージ

販売スケジュール:2022年3月下旬販売開始(予定)
予定販売戸数:未定
予定販売価格 :未定
予定最多価格帯:未定
間取り:1LDK~4LDK
専有面積:42.47平米~100.47平米

※上記は、参考情報です。詳細は、公式ホームページをご確認ください。

(以下2020年11月5日および2021年7月13日掲載記事です)

「石神井公園団地建替え計画始動 団地お別れイベントを見学」

東京建物株式会社と旭化成不動産レジデンス株式会社と株式会社URリンケージが事業協力者として参画し、石神井公園団地マンション建替組合と共に進めている
「石神井公園団地マンション建替事業」において、新築工事の着工を前に、2021年7月12日(月)に本事業の敷地内にて地鎮祭を行われました。(2021年7月13日追記)

石神井公園団地建替えプロジェクトの地鎮祭

石神井公園団地建替えプロジェクトの地鎮祭

地鎮祭には、石神井公園団地マンション建替組合・黒河内理事長、施工者である株式会社長谷工コーポレーション、参加組合員である東京建物株式会社、旭化成不動産レジデンス株式会社、株式会社URリンケージ各社を代表する計19名が参列しました。

石神井公園団地建替えプロジェクトの地鎮祭の様子

石神井公園団地建替えプロジェクトの地鎮祭の様子

黒河内理事長からは、「本日の天気のように心は非常に晴れ晴れとしています。練馬区の方々から、沢山のご協力をいただけたことで本日の地鎮祭を迎えることができました。新たなマンションでも、東京都の緑化率を守り、近隣の方々が散策できるような場所にしたいと思っております」とのコメントが。

昭和・平成・令和と3世代に亘って親しまれてきた、石神井公園団地。多世代が安全・安心に暮らせ地域に発展につながる街づくりを期待したいと思います。

石神井公園団地建替えプロジェクトの建設地の位置

石神井公園団地建替えプロジェクトの建設地の位置

 

 

(以下 2020年11月5日掲載記事)

1967年に竣工した、都内で最大級の総戸数490戸の大型団地であり都内で現存する最も古い団地のひとつ石神井公園団地のお別れイベントが10月27日行われました。

10月27日のセレモニーの様子

10月27日のセレモニーの様子

団地のシンボルであった高さ35メートルの給水塔の解体作業を、住民の代表者の合図に合わせて取り掛かる、建替スタートセレモニーを実施。会場には巨大モニターを設置し、居住者や関係者が石神井公園団地の思い出を語るトークセッションや、お別れムービーの放映など石神井公園団地の54年にわたる歴史を振り返りました。

退去が終わった石神井公園団地の建物

退去が終わった石神井公園団地の建物

石神井公園団地は、1967 年(昭和 42 年)竣工、敷地規模 42,681 ㎡、総戸数 490 戸、全 9 棟の RC 造地上 5 階建で、日本住宅公団により分譲されました。三宝寺池、石神井池の二つの池を中心とした土地面積22 万㎡を超える広大な石神井公園が近隣立地します。

石神井川と石神井公園団地

石神井川と石神井公園団地

団地の北側に沿って石神井川が流れ、桜の名所である区立さくらの辻公園を擁し、周囲には戸建住宅を中心とした閑静な住宅地が広がります。また、西武池袋線「石神井公園」駅、西武新宿線「上石神井」駅の2 駅利用可能な交通利便性にも優れた立地です。

石神井公園団地の位置図

石神井公園団地の位置図

竣工から52 年を経過する当団地では、建物・設備の老朽化と住民の高齢化が進み将来への不安が増し
ていたなかで、管理組合では2007 年(平成19 年)に建替・修繕検討委員会を設置し10 年以上前から団地の再生について勉強と検討が重ねられてきました。

退去が終わった石神井公園団地の建物

退去が終わった石神井公園団地の建物

その後2015 年(平成27 年)に、管理組合より東京建物株式会社と旭化成不動産レジデンス株式会社と株式会社UR リンケージが事業協力者として参画し、事業協力者として選定。建替えに向けた協議を進めてきました。

石神井公園団地は1966 年(昭和41 年)に都市計画法第11 条の一団地の住宅施設の都市計画決定により建設されましたが、今回の建替えに際しては、練馬区まちづくり条例の住民原案申出制度を活用。新たに地区計画を策定することで一団地の住宅施設は廃止する協議を進め、2018 年 8 月 21 日に地区計画の決定及び一団地の住宅施設の廃止にかかる都市計画決定の告示がなされました。

さらに、石神井公園団地管理組合(東京都練馬区、理事長:岡崎 登)と共に進めている団地建替え事業において、2019 年4 月21 日管理組合臨時総会が開催され、区分所有者数の90%を超える賛成をもって一括建替え決議が可決。事業化着手に至っています。

夏祭りなどコミュニティ活動が盛ん 多世代共生の建て替え事業に

トークセッションで語られたのは、夏祭りやもちつき大会、サークル活動などの団地内で盛んだったコミュニティ活動。50年を超える団地の歴史において、親世代のもとに子世代が近居するような事例もあったようです。

石神井公園団地のシンボルの一つ給水塔の解体模

石神井公園団地のシンボルの一つ給水塔の解体模様

トークセッションに参加された石神井公園団地管理組合理事長の岡崎氏の話では、当初の建替え希望者は、60%超だったとのこと。勉強会を重ね3社のサポートを受けることで賛成が9割以上の一括建て替え決議に至りました。「石神井公園団地のように住民同士が仲良くなってほしい」と建替組合理事長の黒河内氏。建替えによって、490戸の住戸は844 戸になる予定です。

石神井公園団地の建物内の様子

石神井公園団地の建物内の様子

【建替え計画概要】(予定)
名 称:石神井公園団地建替え計画
所 在 地:東京都練馬区上石神井三丁目19 番
敷 地 面 積:36,988 ㎡(建築敷地)
階 数:8 棟/地上8 階建・地上7 階建含む
延 床 面 積:67,909 ㎡
建 物 用 途:共同住宅 他
住 戸 数:844 戸(地権者住戸を含む)

なお建替えられるマンションの一部は、分譲されます。敷地面積3万㎡を超える大規模マンションだけに注目マンションになりそうです。

石神井公園団地の共用階段から見た空の様子

石神井公園団地の共用階段から見た空の様子

 

【編集後記】

先般、マンション管理適正化のための改正法が公布されました。改正のポイントは、市区などがマンション管理の適正化を推進する計画を策定。管理計画認定制度の実施により適切な管理計画を有しているマンションを認定。市区は、必要に応じて管理組合に対しマンション管理を適正に行う助言や指導をし、知事が必要に応じて勧告を行います。

全国のマンションストック数は、約655万戸と年々増加しています。石神井公園団地のように築40年を超えるマンションは現在81万戸。10年後には198万戸、20年後には367万戸になる見込みです。

一方、マンションの建て替えは、平成31年4月時点で累計244件、約19,200戸に留まります。石神井公園団地のように建替え決議によってマンションが再生できるのは、限られたケースと言えるでしょう。

また、建て替え事業費に充てられる利用容積率比率は、年々下がる傾向にあり従前の所有者の負担は、大きくなってきています。これからは石神井団地のような建替えはレアケースとして捉え、一定期間建替え不要な管理体制や修繕計画、建物がしっかりしたマンションを選ぶことが大切でしょう。

石神井公園団地誕生の昭和42年は、筆者が生まれた年。人生100年時代では、まだ折り返したばかりです。30代で家を購入すると仮定すると、これからの住まいは戸建て・マンション問わず70年持つことが一つの目標だと考えます。