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宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス 日本初分譲マンションの建替え 

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスの外観 マンション探訪記
宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスの外観

1953年に東京都が分譲した日本初の分譲マンション「宮益坂ビルディング」。「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」は、その建替え事業によって誕生する全128邸のレジデンス。旧宮益坂ビルディングは、当時周囲よりも高い11階建てで、ひと際目立つ超高額マンションとして渋谷の街に生まれました。

60年の歳月を経て、物理的にも機能的にも老朽化がすすむなか様々な難題を超えて建替えを実現。建物の再生にあたっては、かつてあった2層吹抜けの回り階段を再現するなど人々の思いや記憶を受け継ぐ空間を創り出しています。現地とモデルルームを訪ね新しく誕生した「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」の魅力を探ります。

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスの案内図

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスの案内図

物件名: 宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス
所在地: 東京都渋谷区渋谷2丁目19-4(地番)
交通: 東京メトロ銀座線 ヒカリエ方面改札より徒歩1分、東急東横線・東急田園都市線・東京メトロ半蔵門線・東京メトロ副都心線「渋谷」駅 12出口より徒歩2分、JR線「渋谷」駅 宮益坂口より徒歩3分
総戸数: 総戸数128戸(非分譲住戸65戸、一般分譲対象外住戸57戸)
敷地面積: 1,317.34m2
建築面積: 1,177.37m2
延床面積: 14,549.93m2
構造・規模: 鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造・地上15階、地下2階建て
用途地域: 商業地域
地域・地区: 防火地域、渋谷駅東口地区地区計画、渋谷駐車場整備地区
駐車場:(総戸数に対して)42台(タワーパーキング)
自転車置場:(総戸数に対して)254台(2段式/上段ラック94台・下段スライドラック156台、平置き/4台など
バイク置場:(総戸数に対して)16台(ミニバイク用/地下駐輪場内に15台・大型バイク用/1階に1台)
分譲後の権利形態: 敷地・建物共用部分は所有権の共有、建物専有部は区分所有
管理形態: 区分所有者全員により管理組合を結成し、旭化成不動産コミュニティ株式会社へ委託
建物完成: 2020年7月3日竣工済み
お引渡し: 2022年4月下旬
売主: 旭化成不動産レジデンス株式会社
設計・監理: 株式会社 日建ハウジングシステム
施工: 戸田建設 株式会社

※上記概要は、参考情報です。詳細は公式HPをご確認ください。

ヒカリエデッキに接続 緑が映えるガラスファサード

「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」の外観(ヒカリエデッキより)

「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」の外観:右(ヒカリエデッキより)

渋谷駅では、100年に一度とも言われる再開発が各所で進められている。ハチ公広場から空を見上げると、2019年に竣工した渋谷スクランブルスクエアをはじめ新たな街の顔とも言える高層ビル群がそびえたっています。

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのエントランス

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのエントランス

複数のプロジェクトが渋谷駅周辺で進められている理由として1つは、JR山手線、東京メトロ銀座線、東京メトロ副都心線、東急東横線、東急田園都市線といった複数の路線が交わるターミナル駅としてのポテンシャルの高さ。2つは、商業・文化の中心地としていち早く成熟した同地区が、さらなる発展に向け都市再生の機運が高まっているから。

渋谷駅前の高層ビル群

渋谷駅前の高層ビル群

街を歩くと開発の流れは、渋谷駅周辺にとどまらず、代官山や原宿・表参道エリアへと続いていることに気づく。渋谷区との PPP 事業 として開発が進められ2020年6月に開業した「MIYASHITA PARK」は、渋谷から原宿方面への人の流れを生み出しています。

「MIYASHITA PARK」

「MIYASHITA PARK」

渋谷区立宮下公園

渋谷区立宮下公園

今回紹介する「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」も渋谷に2020年7月に竣工した新たなランドマーク。渋谷駅に近く宮益坂のケヤキの街路樹に面した視認性の高い立地に相応しくガラスファサードの外観に。ガラス面に風景が映り込み、約60年かけて醸成された潤いある景観を引き立てています。

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」の外観(宮益坂より)

エントランスは、宮益坂のある1階と渋谷ヒカリエと結ばれるヒカリエデッキにアクセスできる3階に配置されています。3階のエントランスは、約6.8mのゲート状の上質なつくりに。

1階から4階には店舗と事務所、5階から15階は住戸フロアに。店舗・事務所と住戸は、動線が分離されており住戸へのアクセスはプライバシーを守る内廊下としています。

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのエントランスホールから見た宮益坂

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのエントランスホールから見た宮益坂

ヒカリエデッキから直接アクセスできる3階部分には、一部吹き抜けとなっている広々としたエントランスホールを用意。これは、旧宮益坂ビルディングにあった二層吹き抜けや回り階段を継承したものでかつての館銘板がこれまでのストーリーを偲ばせます。

宮益坂ビルディング の館銘板

宮益坂ビルディング の館銘板

ガラスファサードによる大きな開口部は、空に向かって成長した宮益坂のけやき並木を借景として取り込み春夏秋冬の移り変わりを楽しむことができます。

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのエントランスホール

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのエントランスホール

ソファと椅子が配されたエントランスホールは、広々としてとても開放的。全128邸であることや渋谷駅周辺とスムーズにつながりサードプレイスにアクセスしやすいことを踏まえると十分なスペースであると感じました。

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのエントランスホール(出典:公式ホームページ)

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのエントランスホール(出典:公式ホームページより転載)

 

2.6mの天井高 約2.6mのハイサッシを採用した広々空間

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのモデルルームのリビングダイニング

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのモデルルームのリビングダイニング

建替えで誕生する「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」の住戸の総戸数は、128戸(うち非分譲住戸が65戸/一般分譲対象外住戸は57戸)。住戸の専有面積は、30.00㎡から161.06㎡(全体概要 分譲済み含む)となっています。

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのモデルルームの居室

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのモデルルームの居室

モデルルームは、上層階161㎡台の宮益坂に面した部屋。約2.6mのサッシを一部採用しておりより開放感を演出。リビングダイニングと居室には、天井カセット型エアコンを導入しスッキリした空間に仕上げています。

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスの開放的なモデルルームの居室

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスの開放的なモデルルームの居室

キッチンには、ディスポーザーとエアコン、床暖房を標準装備。デザイン性の高いSieMatic(ジーマティック)社製のシステムキッチンやグローエ社製の水栓を採用。洗面化粧台にフィオレストーン天板を採用するなど設備仕様も充実しています。

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスの開放的なモデルルームのキッチン

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスの開放的なモデルルームのキッチン

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのモデルルームの洗面室

宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンスのモデルルームの洗面室

バルコニーの奥行きも十分確保されており、着床性が高い印象。渋谷駅前にもかかわらず宮益坂のケヤキ越しに広がる開放的な景色は、「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」の大きな魅力でしょう。

なお、マンションの専任スタッフが常駐する24時間365日有人管理。オートロックは、2箇所ありエレベーターは、着床制限付きの4つのセキュリティラインを設けています。また鍵は、オートロックをスムーズに開錠できるTebraキーを採用しています。

2022年3月中旬時点で資料請求件数は、800件超。来場組数も300組を上回り9割を超える住戸が成約済みとなっています。渋谷駅に直結でアクセスできる立地が高く評価されており、目立った競合物件もないとのこと。それだけ希少性を感じるプロジェクトなのでしょう。

建替えが実現するまでには、事業協力者の撤退など様々な困難があったとのこと。2012年の建替え決議の成立、2016年の権利変換計画の認可を経て着工、2020年7月の竣工を迎えました。都心のマンション適地が限られる中、早々出会えないプロジェクトといえるのではないでしょうか。

現在進行形で再開発が進む渋谷エリアにおいて、日本初の分譲マンションの物語を継承する大規模建替えプロジェクト「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」。好調な売れ行きも、当然のことかもしれません。