東急不動産株式会社は、東京都港区芝浦四丁目において、賃貸レジデンス「コンフォリア芝浦 MOKU」を竣工し、賃貸募集を開始している。JR 山手線・京浜東北線「田町駅」から徒歩 9 分、新芝南運河沿いに位置し、多様なライフスタイルに対応できるよう、1DK~2LDK まで幅広いプランを用意。総戸数 は、63 戸+店舗1区画。木造+RC 混構造建築は、「COMFORIA(コンフォリア)」シリーズで初となる。
「木」を起点とした環境配慮型賃貸レジデンス
本物件は、ZEH-M Oriented や低炭素建築物認定等を取得する環境配慮型物件で、「コンフォリア芝浦 MOKU」の名の通り、「木」を起点とした環境への取り組みに注力。サステナブルな素材である木材を RC 構造の中に組み込んだ木造 RC ハイブリッド構造建築となっており、建設時の CO2 排出量の軽減に寄与している。
また、軒天・マリオン・外壁を重点的に木質化し、壁面緑化も取り入れたファサードデザインとして
おり、まちの景観に寄与。「木」の取り組みとして特徴的なものが、2階ラウンジ。植物の専門家と空間デザイナーにより「公園のようなここちよさ」をデザインする空間デザイン事業部「parkERs」が監修。大木でつくるテーブルは、樹齢 160 年のスギの元玉をまるごと使用したもので、東京都の檜原村で林業を営む株式会社東京チェンソーズと手掛けたものだ。
また、ラウンジ内の緑化にも注力しており、森で見られる木々の連なりなど、自然の中で感じられる要素を随所に散りばめデザイン。樹木の使用部分や産地等、木にまつわるエピソードを視覚的に伝えるサインも設置している。温もりを感じる木の家具や植物と触れあうことで、自然への感受性を高め、五感を使って楽しむことができる心地よい日常体験を提供する。
「木」を起点とした環境への取り組みのみならず、新芝南運河沿いに位置するという立地特性を
活かし、「運河」を巻き込んだ環境への取り組みにも注力。国際的に活躍する日本の海洋リテラシーの普及・教育の第一人者である東京海洋大学の佐々木剛教授を招き、鉄炭電池の投下等による運河浄化体験活動等の居住者向けのイベントを実施する予定。住まう物件に隣接する身近な運河を起点に、生物多様性等の海洋リテラシーを育みながら、地域貢献にもつながる体験を提供していく。
物件概要
名 称:コンフォリア芝浦 MOKU
所 在 地:東京都港区芝浦四丁目 11 番 16
交 通:JR 山手線 京浜東北線「田町」駅 徒歩 9 分
都営三田線・浅草線「三田」駅 徒歩 11 分
総 戸 数:住戸 63 戸、店舗1区画
規模構造:RC 造 一部鉄骨造 一部木造 / 地上 9 階建
事 業 主:東急不動産株式会社
設計施工:前田建設工業・住友林業共同企業体
管理運営:東急住宅リース株式会社
竣工/入居:2024 年 10 月竣工/11 月入居
坪賃料は、2万円超え 環境訴求で富裕層の賃貸ニーズを取り込む
「コンフォリア芝浦 MOKU」は、環境意識の高い富裕層をターゲットにしている。港区は、東京都で第3位の平均世帯年収を誇る富裕層が多く住むエリア。芝浦アイランドなど大規模タワーマンションの賃貸ストックは多いものの中規模マンションの賃貸住宅は限られる。共用部に木材を多く採用するなどの工夫によって環境意識の高い層へ訴求していく狙いがある。
坪賃料は、2万円超で大規模タワーマンションよりも高い設定。50㎡程度の2LDKタイプで30万円程度の賃料になっているようだ。運河に近いこともあり9階建てだが開放感あふれる住戸が多い。また、共用廊下は、内廊下方式になっており上質感あるつくりだ。
9月下旬より賃貸募集をスタートしており約3割の住戸を公開。そのうち3割程度に申込みが入っているという。似たようなマンションが少ないこともあり事業者サイドは、募集に自信があるようだ。好調さが伝えられている賃貸市場だがワンルームよりもより広い実需タイプの方が好調だ。また、「HARUMI FLAG」の分譲棟の大量募集で需給が悪化している湾岸エリアなど賃料相場が弱含んでいるエリアもある。「コンフォリア芝浦 MOKU」のような環境問題にフォーカスした付加価値を感じる賃貸住宅が今後求められそうだ。