2025年の住宅施策における大きな変更点が、2025年4月以降に全ての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合が義務付けられること。住宅は、現行の届出義務が適合義務へと変更となり建築確認手続きの中で省エネ基準への適合審査が行われることになる。さらに、2030年に向けてZEH水準の住宅を目指して制度が検討されている。
東京建物株式会社が分譲する「Brillia 深沢八丁目」は、東急田園都市線「桜新町」駅徒歩9分に立地する、地上3階建て、総戸数38戸の分譲マンション。ZEH-M(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)シリーズ最高ランクの『ZEH-M』基準に適合する物件としては日本で初めて竣工した大規模建築物となる。
ZEH-Mの定義では、一次エネルギー消費量削減率に応じて『ZEH-M』、Nearly ZEH-M、ZEH-M Ready、ZEH-M Orientedの4ランクに分けられており、年間の一次エネルギー消費量の収支を正味ゼロ以上とする『ZEH-M』はその最高ランク。高い断熱性能による省エネと、太陽光パネルや燃料電池「エネファーム」による創エネを組み合わせることで、住棟全体で一次エネルギー消費量削減率が100%以上の『ZEH-M』と、住戸ごとで一次エネルギー消費量削減率が100%以上の『ZEH』(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の両方の基準を満たしている。
また、省エネ・省CO2に係る先導的な技術を導入した住宅・建築物のリーディングプロジェクトに対する国土交通省の支援事業「令和5年度サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に採択。加えて、建築環境総合性能評価システム(CASBEE)による建築物環境性能評価にて最高位となるSランクを取得してる。
一歩進んだ断熱性能「断熱等性能等級6」を全住戸取得
「Brillia 深沢八丁目」では、高断熱サッシや全熱交換器等の採用により、技術基準上の『ZEH-M』の要件である「断熱等性能等級5」より高い「断熱等性能等級6」を全住戸で取得。冷暖房に係る電力消費の抑制等により、基準一次エネルギー消費量から住棟全体で44%の省エネとなるだけでなく、通常のZEH-Mシリーズの住宅よりも更に快適な温熱環境を実現している。また、屋上全面に設置した336枚の太陽光パネルと全住戸に標準設置した燃料電池「エネファーム」により同57%の創エネを実現し、省エネ・創エネを組み合わせること住棟全体で101%の一次エネルギー消費量削減率を達成している。
住戸ごとの平均では114%の一次エネルギー消費量削減率を達成しており、本物件における省エネ・創エネにより、一般的な省エネ基準の住戸と比較して年間で111,000円(月平均約9,200円)の光熱費削減が見込まれている。
住戸内のリビングには太陽光パネルやエネファームから給電される停電時専用のコンセントを設置することで、停電時にも電力利用が可能。また、本物件内の駐車場全13区画は太陽光発電・蓄電池と連携したEV充電区画となっており、非常時にはEV自動車から共用部照明等への電力の供給が可能なV2H(Vehicle to Home)設備を併設している。
共用部では、従前の土地利用が幼稚園(日体幼稚園)だったことから、砂場の砂から作成したアート作品や、世田谷区の保存樹木であったアカマツから作成したアート作品など、土地の記憶を紐解いてアートに昇華させる4名のアーティストによるアート作品を設置している。
また、東京建物が展開するマンションにおける廃棄物削減の取り組み「すてないくらしプロジェクト」を実施。「廃食油」を回収しリサイクルする取り組みに加え、空間デザインの力でゴミ分別や衛生環境の課題解決を目指した『通いたくなるゴミ置き場「GOMMY」』を採用している。
物件概要
所在地 東京都世田谷区深沢八丁目70番18(地番)
交通 東急田園都市線「桜新町」駅 徒歩9分
敷地面積 2,938.11㎡
延床面積 3,412.37㎡
構造 ・ 規模 鉄筋コンクリート造 ・ 地上3階建て(全38戸)
竣工 2024年12月26日
設計 大末建設株式会社 一級建築士事務所
施工 大末建設株式会社
デザイン監修 株式会社牛込昇建築設計事務所
引渡開始 2025年2月28日(予定)
一般定期借地権分譲 (2095年3月31日まで 解体期間含む)
「Brillia 深沢八丁目」は、一般定期借地権分譲となっており約70年間の借地期間となる。深沢アドレスの邸宅街のなかでも「桜新町」駅徒歩圏の第一種低層住居専用地域でこれだけの敷地があるマンションは、早々出会えないため2025年2月10日時点で約380組の来場があり、20戸を上回る住戸が成約済み。世田谷区からの来場が半数近くあり地元の評価が高いようだ。
現地は、とても落ち着いた住宅街で喧噪感がなく、第一種低層住居専用地域ということもあり高層建物がまわりになくとても開放的。3階住戸からの景色も素晴らしかった。断熱性の高いアルミと樹脂が一体になったサッシを採用しているが色調を合わせ上質なリビングダイニングに。ディスポーザーやエネファームの採用など設備スペックも充実している。
住戸は、専有面積63.88㎡~134.15㎡ 間取りは2LDK~4LDKを用意。価格は、1階70㎡台のモデルルームタイプが13,500万円台予定など昨今の価格上昇を受け、借地権とはいえ相応の価格設定となっている。それでも堅調な売れ行きを示しているのは、立地の希少性とグレード感のある商品企画、『ZEH-M』を実現した住み心地の良さへの期待だろう。全熱交換器によって寒暖差を抑えヒートショックが防げるなど健康にもやさしいつくり。次世代基準のマンションとして、今後も注目を集めそうだ。