日鉄興和不動産株式会社は、レジデンシャルホテル事業として行っている「&Here(アンドヒア)」の第 3 弾となる『&Here SHINJUKU(アンドヒア新宿)』(全 65 室)を、2025 年 9 月 25 日(木)に開業する。
日鉄興和不動産の 100%出資子会社である NSKRE ホスピタリティ株式会社が運営。同社が運営するホテルとしては、『&Here TOKYO UENO(アンドヒア東京上野)』(2024 年 3 月 15 日(金)開業)、『&Here OSAKA NAMBA(アンドヒア大阪難波)』(2025 年4 月 24 日(木)開業)に続き、3 号店となる。
コンセプトは、「NEO PUBLIC HOUSE 緑に囲まれた新しい街の社交場 」。歌舞伎町やゴールデン街、新宿駅周辺の繁華街と、新宿御苑の豊かな緑が隣接するユニークな立地を活かし、賑やかな繁華街の「遊び心」と、新宿御苑の「安らぎ」という二つの異なる要素を融合させた空間を創造。雑多な新宿の街中でもゲストがくつろぎ、団らんできる場として表現。「NEO」という言葉には、新宿が持つ歴史に現代的な要素を加え、新たな価値を生み出していくという意味を込めた。
『&Here SHINJYUKU』の特徴
①繁華街エリアの“遊び心”と新宿御苑の”安らぎ“の二面性を持つエリアに位置
②「NEO PUBLIC HOUSE -緑に囲まれた新しい街の社交場-」をコンセプトにデザイン
③“新宿”の文化を感じるコミュニティスペース
繁華街エリアの“遊び心”と新宿御苑の”安らぎ“の二面性を持つエリアに位置
『&Here SHINJUKU』は、東京・新宿の歌舞伎町やゴールデン街、新宿駅周辺の繁華街エリアと、新宿御苑の緑溢れる公園のエリアが隣り合った、文化と自然が融合する新宿ならではの魅力を堪能
できるエンターテインメントエリア。東京メトロ丸ノ内線・副都心線、都営新宿線が乗り入れる
「新宿三丁目」駅から徒歩 3 分、「新宿御苑」駅から徒歩 6 分と、複数の路線が利用できる便利な立地だ。さらに、JR 新宿駅へは徒歩 12 分と、高速バスターミナル「バスタ新宿」へのアクセスもス
ムーズ。
「NEO PUBLIC HOUSE -緑に囲まれた新しい街の社交場-」をコンセプトにデザイン
都心にありながらも豊かな緑に囲まれ、訪れる人々が心安らぐ時間を過ごせる、新しいスタイルの社交場を提供。新宿の夜景、音楽と交流、「NEO PUBLIC」を体現した社交場のコミュニティスペースである11 階のフロントロビーは、 客室以外での過ごし方を豊かにする 「NEO PUBLIC」を体現した社交場としての空間として設えた。ロビーから続く屋外テラスには、火を囲んで語らえる「Fireplace」、団らんの場「Lounge」、プライベートな時間を過ごせる「Private」と用途にあわせて使用できるエリアを用意。また、ドコモタワーや歌舞伎町タワーなど、新宿の華やかな夜景を一望できる。フロント横には DJ ブースを設置し、週末や季節ごとに DJ を招いた音楽イベントを企画。ゲストとスタッフ、そしてゲスト同士の自然な交流が生まれる「社交場」を目指す。
新宿らしい非日常を体験できる多彩な客室
客室は、トリプル(19 室)、フォース(44 室)、6 人部屋スイート(2 室)の計 65 室。スタンダードタイプのトリプルとフォースは 61 室で構成されており、バンクベッド部屋、小上がり部屋など全 11 タイプを用意されている。
落ち着きのある素材感を感じさせる間でありながら、夜や気分を変えたいときには、各部屋にあるアート照明のネオンで部屋の雰囲気を変え、夜の新宿らしい空間に切り替えられる二面性を表現。レジデンスのような長期滞在に応える設備や内装が特徴的だ。
プライベートな時間をより豊かに過ごせる特別なスイートルームも2室ある。新宿の街に点在する「バー」と「映画館」から着想を得て、それぞれの空間を表現したプレミア バー スイートとプレミアシアター スイート。サウナ付き客室も 2 室用意されている。
“新宿”の文化を感じるコミュニティスペース
館内は、新宿の文化や芸術を体験できるアート作品が空間を彩る。新宿に受け継がれてきた染色技術で染めたタペストリーエントランスには、新宿区に工房を構える「富田染工芸」が手掛けたタペストリーを設置。新宿は、かつて京都や金沢と並ぶ日本三大染色産地の一つ。その歴史と伝統を現代に再解釈し、ホテルのコンセプト「NEO」を表現。タペストリーのグラフィックは、アーティストの宮入圭太氏が制作。街と行き交う人々や自然をモチーフに、新宿の持つ二面性を表現したこのデザインは、ルームキーにも使用されている。
1 階のエレベーターホールには、新宿の風景を独自の視点で切り取り、壁面を彩る写真アートを配し置。11 階のロビーエントランスには、ホテルのコンセプト「NEO PUBLIC HOUSE」をテーマにダイナミックな壁面アートを設置。“新たな社交場” としてのホテルを象徴し、人と人との繋がり、賑わい、そして安らぎを力強く表現する。訪れる人々が自然と交流し、心地よく過ごせる場となるよう、アートを通してホテルのコンセプトを体現する。
『&Here SHINJUKU(アンドヒア新宿)』概要
所 在 地:東京都新宿区新宿二丁目 15-14-2
交 通:東京メトロ丸ノ内線・副都心線・都営地下鉄新宿線「新宿三丁目」駅徒歩3分
JR「新宿」駅 徒歩 12 分
客 室 数:65 室(スイート 2 室、レジ 44 室、トリプル 19 室)
設 計:株式会社東急設計コンサルタント
施 工:株式会社淺沼組
開 業 日:2025 年 9 月 25 日(木)
■今後の開業予定
『&Here FUKUOKA HAKATA(アンドヒア福岡博多)』2027 年 2 月開業予定
『&Here TOKYO ASAKUSA(アンドヒア東京浅草)』2027 年 5 月開業予定
日鉄興和不動産、東京・上野に第 1 号ホテル『&Here TOKYO UENO (アンドヒア東京上野)』(全145室)を開業
日鉄興和不動産が携わった東京・上野の第一号ホテル『&Here TOKYO UENO (アンドヒア東京上野)』の運営状況は、好調だ。インバウンド需要の高まりもあり稼働率が向上。客単価も想定以上という。浅草などに近く、アジアからのニーズが高く宿泊客の9割以上が外国人客という。おおよそ40㎡の広さを確保する滞在型ホテルのコンセプトは、支持されているという。
『&Here SHINJUKU(アンドヒア新宿)』では、各室に洗濯機を設置。キッチンには、調理器具もあり室内で料理を作ることもできる。リネンサービスは、基本は3日間に1回だが希望すれば毎日の対応も可能。滞在日数を伸ばすことで、掃除などのオペレーションコストを下げ運営費を抑える狙いもある。ホテル業界で課題となっているのは、スタッフの確保だが外国人を7割程度にするなど積極的に外国人材を受け入れる。インドネシア、ベトナム、韓国などスタッフの国籍も多彩で、言語対応にプラスになっている。
ホテル事業は、多くの企業がすでに参入しており、昨年、『&Here TOKYO UENO (アンドヒア東京上野)』を見学したとき、日鉄興和不動産の勝ち筋がよく見えなかったが今回の見学で理解できた。
上野と同様に新宿もホテルによくある内廊下方式ではなく、外廊下方式。容積率を活かすメリットがあるという。道路斜線制限などもあり、建物はマンションにありがちな複雑な形状だ。住宅に実績のある企業だからこそ提案できる空間が強みであると、今回のプロジェクトを見て感じた。
収益性の高さから用地取得の競争力も高そうだが、建築費の高止まりとオフィスなど他の用途のニーズも強く2025年は用地取得が苦戦しているという。全国的に地価の上昇トレンドが続くが、好調な稼働状況を見るとまだまだ地価上昇は、続きそうだ。