「パークタワー柏の葉キャンパス」 駅前・街づくり集大成の価値 

マンション探訪記
「パークシティ柏の葉キャンパス一番街」の外観(筆者撮影)

「パークタワー柏の葉キャンパス」の販売が2025年11月下旬にスタートします。総戸数693戸、「柏の葉キャンパス」駅の駅前広場に面した駅徒歩1分のロケーション。柏の葉エリア最高層となる地上43階建ての免震タワー。大型商業施設「ららぽーと柏の葉」へ徒歩2分という利便性も高いロケーションです。

「柏の葉キャンパス」駅のある「つくばエクスプレス線」は、2005年に開業し今年で20周年。沿線の街は、軽快なアクセスから住拠点として注目され「流山おおたかの森」など沿線の街の不動産価格は、大きく上昇しています。

「柏の葉キャンパス」駅(筆者撮影)

「柏の葉エリア」は、「柏の葉スマートシティ」を掲げ、公・民・学が連携し「健康長寿」「環境共生」「新産業創造」という3つのテーマを掲げており次世代につながる新しい価値の創出を目指した特徴的な街づくりを行っています。

「パークタワー柏の葉キャンパス」の現地案内図(出典 公式HP)

筆者は、つくばエクスプレス線の開業当初から何度も「柏の葉キャンパス」駅を探訪。過去の分譲マンションも見学してきました。今回は、駅前・集大成ともいえる「パークタワー柏の葉キャンパス」の価値について、建設地と街を訪ね考察したいと思います。

参考過去記事
「パークシティ柏の葉キャンパス サウスマークタワー」の好調要因
「ファミリー必見!パークシティ柏の葉キャンパス二番街」
【取材レポート】「パークシティ柏の葉キャンパス二番街」

 

約273万平方メートルの大規模スマートシティ 東京大学などアカデミア集積

千葉県柏市の北部に位置する約273万平方メートルの大規模なスマートシティとして開発が進められている、「柏の葉スマートシティ」。国内有数の規模を誇り、つくばエクスプレス線の開業によって、秋葉原駅まで約30分程度でアクセスが可能に。都心と短時間に結ばれていることも、このエリアの魅力です。

ららぽーと柏の葉(筆者撮影)

1990年代以降、東京大学、千葉大学、国立がんセンター東病御員など日本を代表するアカデミアが立地する場所で、行政と民間事業者、大学など公・民・学の共創によって街づくりがスタート。便利な生活環境と豊かな自然が広がっています。

柏の葉キャンパス西口駅前の風景 東京大学も立地(筆者撮影)

「パークシティ柏の葉キャンパス」を皮切りに、分譲住宅、賃貸住宅が整備。駅前には、「ららぽーと柏の葉」などの商業施設が集積。さらにオフィスやホテル、病院、公園などが備わった「ミクストユース型」の街づくりが進んでいます。

「柏の葉キャンパス」駅で建設中のSMC株式会社のグローバルフラッグシップとなる研究開発拠点(筆者撮影)

2023年9月には、英国名門校パブリックスクールである「Rugby School Japan」が開校。2025年度には、空気圧機器トップメーカーであるSMC株式会社のグローバルフラッグシップとなる研究開発拠点が開設されるなど、居住者13,000人、就業人口16,000人が集う街に。様々な人材が滞在するオープンイノベーションが期待されるエリアと発展を遂げています。

 

駅前、地上43階免震タワー「パークタワー柏の葉キャンパス」に住まう価値

パークタワー柏の葉キャンパス」の建設地(筆者撮影).

「パークタワー柏の葉キャンパス」の建設地を訪ねると、「柏の葉キャンパス」駅の中でも恵まれたロケーションであることが理解できます。駅前ロータリーに面しているので、駅前立地でありながらとても開放的。「柏の葉キャンパス」駅へのアクセスはもちろん、「ららぽーと柏の葉キャンパス」など駅前の商業施設にもスムーズに往来できます。

「パークタワー柏の葉キャンパス」の建設中の建物(筆者撮影)

日照、通風が良いのは、都市計画でゾーニングされているため。駅前立地でこれだけ開放感のあるロケーションは、早々出会えないでしょう。

「パークシティ柏の葉キャンパス一番街」の街並み(筆者撮影)

駅周辺を歩くと、緑が街によく馴染んでいると感じます。電柱のない広々したバリアフリーの街づくり。歩いていてとても心地よく感じます。既に成熟している街で暮らせることは、「パークタワー柏の葉キャンパス」暮らすメリットでしょう。

「パークシティ柏の葉キャンパス一番街」の街路(筆者撮影)

パークシティ柏の葉キャンパス一番街は、2009年1月の竣工。街路いっぱいに緑が広がっていて街の成熟を感じます。ワンノブアカインドが運営するマンション評価サイト「マンションレビュー」によれば、2025年9月5日時点の推定価格上昇率は、53.5%。総戸数977戸もあるのに、売物件数も少なく居住者に高く評価されていることが伺えます。

「KOIL LINK GARAGE by Mitsuifudosan」にある緑のあるライフスタイルを提案するボタニカルショップ(筆者撮影)

「パークタワー柏の葉キャンパス」の近くには、緑のあるライフスタイルを提案するボタニカルショップやカフェなどが入る「KOIL LINK GARAGE by Mitsuifudosan」があるなど豊かな暮らしをサポートするお店が点在しています。

高架下にある「柏の葉かけだし横丁」の案内看板(筆者撮影)

駅前の高架下には、柏の葉かけだし横丁が立地。柏の葉キャンパス駅徒歩1分、高架下に赤ちょうちんが並ぶ20店舗の飲食店街で、地域に住む人、働く人、遊びに来る人や学生が集う、街の賑わい拠点として、2018年に誕生。街のにぎわいや魅力を高めるスポットが着実に生まれてきています。三井不動産グループを中心に、公・民・学が連携した街づくりの成果と言えるでしょう。

平日から多くの人で賑わう柏の葉の文化を育むスポット「柏の葉T-SITE」

柏の葉アクアテラスにある柏の葉T-SITE(筆者撮影)

2014年に始まった、柏の葉スマートシティ第2ステージでは、「多様なプレイヤーがイノベーションを起こす街」として、ミクストユースの街づくりと水と緑に溢れたアーバンデザインを推進。その一つが調整池を活用した交流の場づくりと、ライフスタイル提案型の複合商業施設「柏の葉T-SITE」の開業です。2017年春に開業した施設は、知的好奇心の高い大人に向けて、世界の最新情報とライフスタイルを届ける書店・カフェ・ショップなどを集め住民や就業者・大学関係者などが交流するコミュニティ拠点になっています。

柏の葉アクアテラスにある柏の葉T-SITEの外観(筆者撮影)

KASHIWANO-HA T-SITE  公式ホームページ

書店と様々なライフスタイルショップ、カフェなどが融合した素敵な空間。幼児向けの親子のスペースや絵本のコーナーなども設けられています。平日のお昼過ぎに訪ねましたが、学生や外国人、子供と一緒のお母さんなど多くの人で賑わっています。「やさしい未来の暮らし」を提案する文化複合施設は、街の人に人気で週末はさらに混んでいるとのこと。街の本屋が無くなっている今、これだけの本を扱うお店はとても貴重だと感じました。

柏の葉T-SITEの近くのアクアテラスのベンチからの景色(筆者撮影)

「パークタワー柏の葉キャンパス」からは、この「柏の葉T-SITE」へのアクセスが良好。「ららぽーと柏の葉」だけでなく、こうした憩いのスポットが身近にあることは、大きな価値といえるでしょう。

「パークタワー柏の葉キャンパス」はおススメ!  将来的な留意点は?

「パークタワー柏の葉キャンパス」の執筆時点の販売予定は、2025年の11月下旬。年内もしくは、2026年の年初には販売が始まりそうです。

「パークタワー柏の葉キャンパス」販売概要 (2025年9月5日時点)
交通 つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス」駅 徒歩1分
総戸数 629戸(一般販売対象戸数589戸)他に 店舗1戸
入居時期 2028年1月下旬予定
構造・階数 住宅棟:鉄筋コンクリート造一部鉄骨造・地上43 階建、駐車場棟:鉄骨造・地上7 階建
予定販売価格       3,000万円台~28,000万円台 ※100万円単位
予定最多販売価格帯  10,400万円台 ※100万円単位 
間取り   1R~4LDK

既に、予定価格がHP上で公表されており、最多価格帯は10,400万円台とのこと。過去の分譲物件に比べると大幅にアップすることになりますが、街の成熟度がアップしていることや立地の希少性を踏まえると、この価格帯でも買いたいという人は、多いのではないでしょうか。

「パークタワー柏の葉キャンパス」の建設中の敷地(筆者撮影)

都心アクセスの良好な、武蔵小杉など西側エリアのタワーマンションは、高層階なら坪単価600万円を超える。1億前後であれば、共働きで将来世帯年収が2000万円を超えるパワーファミリーなら十分手が届く価格帯だ。

「パークシティ柏の葉キャンパスサウスマークタワー」(左)2021年竣工の外観

「パークシティ柏の葉キャンパス サウスマークタワー」の好調要因

豊洲や海浜幕張などにも言えることですが、まだ街の機能が今ほど備わっていない15年前に移り住むのと今では叶えられるライフスタイルも全く異なります。「柏の葉T-SITE 」などができたことで、ライフスタイルの選択肢も増え、居住人数が増えることで、子育て環境も高まっているはずです。

また、これからワークスタイルとライフスタイルが多様化する中で、職住近接も叶えられる街づくり。つくばエクスプレス線の他の駅と比べても就業人口が多いことも街の持続性にプラスです。

留意すべき点は、これからマンションの供給が減っていく中で、「パークタワー柏の葉キャンパス」を上回るようなプロジェクトには、早々出会えないということ。総戸数1000戸近くの「パークシティ柏の葉キャンパス一番街」の売物件が少ないのは、恐らく居住満足度が高いためと思われます。余裕ある資金計画での購入を検討しましょう。予算の許容範囲なら、まずは街を訪ねることをお薦めします。

筆者は、街づくりが始まった2006年頃に三井不動産の開発担当者の方に街づくりの構想を取材させてもらったことがあります。当時は、駅周辺にはほとんど何もなく、夢物語のような話だったが、ここまでの街になるとは。『まず、思い描くこと』は、とても大切なことですが公・民・学が連携しながら辿り着いた街の姿は、当初のイメージを遥かに超えているのではないでしょうか。広告に表示された「STATION FRONT & CLIMAX」。まさに、クライマックスに相応しいタワーレジデンスになることを期待したいと思います。