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都心大規模マンション建替「Brillia Tower 浜離宮」

「ブリリアタワー浜離宮」の建設地位置図 ニュース&トピックス
「ブリリアタワー浜離宮」の建設地位置図

「竹芝エリア」で職住近接の「住」を拡充  全420邸のレジデンスに

東京建物株式会社は、参加組合員として参画し東京都新宿区所在の「イトーピア浜離宮マンション建替組合」と共に進める「イトーピア浜離宮」の建替事業において、建替え後のマンション名称を「Brillia Tower浜離宮」とし、2021年8月28日(土)からモデルルームをオープンしました。

同事業(「マンションの建替え等の円滑化に関する法律 」に基づく組合施行)は、東京都総合設計制度の活用により、容積率制限の緩和(400%→700%)を受け、建替え後は地上 32 階、住戸数 420 戸、店舗1 区画の免震タワーマンションとなります。竣工は2023 年9 月を予定されています。東京建物は、保留床部分を取得し地上 19 階以上の 113 戸を分譲住戸として販売します。

8月下旬の時点において、問合せ件数2,500 件超、モデルルーム事前案内会の予約数は、500 件を超えています。

ブリリアタワー浜離宮の現地案内図

ブリリアタワー浜離宮の現地案内図

【事業の経緯】
「イトーピア浜離宮」マンション(1979 年竣工、地上 14 階建、総住戸数 328 戸、店舗 2 区画)は、築年数の経過による耐震性能の不適格箇所の発覚で再生が急務となっていました。2015 年9 月の臨時総会で、建替え推進決議の可決と建替推進委員会の設置が承認、2016 年6 月に東京建物が事業協力者として選任されました。その後2019 年11 月に権利変換計画が認可され、2020 年10 月に本体工事に着手しています。

「ブリリアタワー浜離宮」の周辺航空写真と外観完成予想CG  

「ブリリアタワー浜離宮」の周辺航空写真と外観完成予想CG

【物件概要】
名称:ブリリアタワー浜離宮
所在地:東京都港区海岸一丁目19 番1(地番)
交通:JR 山手線・京浜東北線「浜松町」駅徒歩5 分、ゆりかもめ「竹芝」駅徒歩2 分 他
敷地面積:2,820.88 ㎡
構造・階数:鉄筋コンクリート造地上32 階/地下1 階
延床面積:29,590.35 ㎡
住戸数:420 戸(募集対象外住戸307 戸、提携企業勤務者優先住戸3 戸含む、他保育施設1 区画)
間取り:studio(ワンルーム)~3LDK(募集対象外住戸含む)
専有面積:25.13 ㎡~105.77 ㎡(募集対象外住戸含む、一部住戸のトランクルーム面積含む)
販売価格:未定
売主:東京建物株式会社
管理会社:株式会社東京建物アメニティサポート
基本設計 / 監 理:株式会社松田平田設計
実施設計:株式会社松田平田設計・株式会社長谷工コーポレーション
施行:株式会社長谷工コーポレーション
共用部デザイン監修:有限会社東 環境・建築研究所
建物竣工:2023 年9 月下旬(予定)
入居予定:2024 年1 月下旬(予定)

【物件の特長】
●旧建物住戸の多くがワンルームで構成されていた都心大規模マンションの建替え
旧建物は、20 ㎡台のワンルームの他、40 ㎡~60 ㎡台の1LDK~3LDK、店舗2 区画で構成された住戸数328 戸の大規模マンション。同事業は都心大規模マンションの建替えとしては類を見ないケースです。

同事業地は、特定緊急輸送道路の沿道に当たり、震災時でも建物倒壊による道路通行が遮断されないよう、建築物の耐震化が推奨されています。旧建物は耐震性能不足により、東京都から相当規模の地震の振動及び衝撃に対して倒壊又は崩壊する危険性があると公表されていました。本事業により、建物倒壊やそれに伴う道路閉鎖を防止し、震災の被害最小化と早期復旧を図ります。

山手線「浜松町」駅徒歩5 分、4 駅6 路線利用可能な交通利便性に優れた立地
JR 山手線・京浜東北線「浜松町」駅徒歩5 分、東京モノレール「モノレール浜松町」駅徒歩5 分、ゆりかもめ「竹芝」駅徒歩2 分、都営地下鉄大江戸線・浅草線「大門」駅徒歩6 分の、4 駅6 路線が利用可能となる交通利便性に優れた立地。徒歩4 分の場所に位置する「竹芝客船ターミナル」からは伊豆諸島へのアクセスも可能。

●オフィスや商業施設の開発が進む竹芝エリアに位置し、職住近接の希少な「住」の場所として地域発展にも貢献
竹芝エリアは、「アジアヘッドクオーター特区」に位置付けられ、複数の大型開発プロジェクトが進行中。北側エリアでは、「東京ポートシティ竹芝」「ウォーターズ竹芝」などの大型ビルや大型商業施設が開業しています。また、JR「浜松町」駅と竹芝ふ頭までを結ぶ屋根付きの歩行者用ポートデッキ(全長約500m)も整備中です。

総合設計制度を活用した免震タワーレジデンス
総合設計制度を活用し、容積率700%(現400%)の緩和を受けています。その結果、地上32階建、高さ約117mの免震タワーレジデンスを実現。建物デザインは、空と海、水と緑、歴史性と先進性が融合した「FUSION」をコンセプトとして、基壇部(主に1~2 階)はランドスケープと一体に、上層部は遠景で空や海に溶け込む外観を呈する設計となっています。(基本設計は株式会社松田平田設計が担当)。また、敷地内に緑豊かな公開空地を確保するなど、地域の緑地空間を創出します。

ブリリアタワー浜離宮の共用部の完成予想CG

ブリリアタワー浜離宮の共用部の完成予想CG

エントランスの外構デザインは、江戸時代からの庭園が残る現地周辺の雰囲気を大切にしながら、落ち着いた色を基調とした風格にあふれる形に。エントランスラウンジは2 層吹抜として優雅で開放的に演出するだけでなく、「旧芝離宮恩賜庭園」や近隣の海の水から想起された現代的な枯山水の流れと一体感のある意匠とし、邸宅感にあふれた迎賓空間を創造します。

数々の宿泊施設のデザインを担当した有限会社 東 環境・建築研究所による共用部デザイン監修エントランスラウンジやビューラウンジ等、主な共用部のデザイン監修は、独創的なテーマを紡ぐ圧倒的非日常ブランド「星のや」の「星のや京都」や「星のや東京」といった高級旅館のデザインを担当した有限会社東 環境・建築研究所を起用。また、エントランスラウンジや北西側ガーデンの主な石の意匠と施工は、京都で170 年以上の歴史を持つ植彌加藤造園株式会社が担当し、高級旅館さながらの非日常感を感じさせる、作りこまれた共用部となっています。

 

ワンルームタイプの住戸が多いマンションは、地権者数が多い一方で賃貸する割合も高く建て替えは容易ではありません。「ブリリアタワー浜離宮」の事業化は老朽化が課題となっている築古の集合住宅の解決策の先鞭となるかも知れません。分譲住戸が19階以上というのも魅力的で、今後の動向に注目したいと思います。

 

【編集メモ】

事業者である東京建物は、これまでにも「Brillia 多摩ニュータウン」や「Brillia 六義園」など建替え事業の実績があります。またタワーレジデンスとしては、「Brillia Towers 目黒」など豊富な分譲実績があります。

ブリリアタワーズ目黒の外観

ブリリアタワーズ目黒の外観

地権者の理解を得て、プロジェクトを成功させるには過去の実績は大きな説得力になります。都市再生の動きは、今後も続きますが共同事業者の選別は、強まるのかもしれません。

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