成約価格は、前年同月比3.6%上昇の3,473万円 成約平米単価は3.8%上昇
公益財団法人東日本不動産流通機構から2019年2月度の中古市場の動向が発表されました。公表データによれば、価格が弱含んだ1月と異なり堅調な動きを示しています。
首都圏中古マンションの成約件数は、前年同月比1.8%増加の3,484件。成約価格は、前年同月比3.6%上昇の3,473万円。成約平米単価は3.8%上昇の53.16万円と主要な指標が上昇。堅調な動きとなっています。
エリア別の成約動向では、区部の成約件数が前年比プラス5.1%、埼玉県の成約件数がプラス5.4%と大幅に増加。一方で、多摩がマイナス3.7%、神奈川県他がマイナス10.1%と減少しています。多摩エリアや神奈川県他エリアは、新築の大規模マンションの供給が続いておりそうした影響が出ているのかもしれません。
成約平米単価は、首都圏全エリアで対前年同月比上昇。区部+2.4%、横浜市・川崎市+3.2%、埼玉県が+2.8%、千葉県+1.6%、多摩+3.8%、神奈川県他+1.2%。首都圏外周部の上昇も続いています。
また、高水準にある在庫件数は、48,688件と前年比で4.3%増加しましたが、好調な成約状況を反映して前月比では0.2%減少しました。
中古戸建住宅は、地域別で価格動向に差異 区部と埼玉県・千葉県が上昇
一方、中古戸建住宅は成約件数が1080件と前年比6.2%上昇する一方、成約価格は3,124万円と前年比で2.0%下落しています。1月に続いて前年同月を下回りました(前月比は4.6%上昇)。
エリア別では、東京都区部は5,790万円と前年比で4.2%上昇。多摩は3,151万円と前年比で7.2%下落しました。神奈川県では、横浜・川崎市は3,568万円と前年比で7.1%下落。神奈川県他は2,750万円と前年比で1.6%下落しています。埼玉県は2,172万円と前年比で7.0%上昇、千葉県は1,926万円と前年比で5.4%上昇しており都区部と埼玉・千葉が上昇しています。
首都圏の2月の中古動向を見ると、中古マンション、中古戸建住宅ともに堅調な売れ行きを示しています。首都圏中古マンションの成約平米単価も前月比で+3.3%と価格トレンドも上向きです。2月の新築マンションの販売状況を見ると、好調物件は販売住戸を追加で積み増すなど堅調さが見られ、消費税の引き上げを意識した駆け込み需要が一部見られるように感じます。
地域ごとに事情は異なりますが、価格トレンドの大きな転換は今のところ見られません。準備が出来ている方で気に入った部屋が見つかった場合は、適正相場を確認しつつ速やかに決断することをおすすめします。