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「向原第二住宅団地」マンション建替組合設立 野村・旭化成参画

完成予想イメージ ニュース&トピックス
完成予想イメージ

野村不動産・旭化成不動産レジデンスは、東京都板橋区にて推進中である「向原第二住宅団地」(東京都板橋区)のマンション建替組合設立について板橋区の認可を受け、11月22日にマンション建替組合を設立したことを発表しました。

「向原第二住宅団地」は東京都住宅供給公社により分譲された1969年竣工の団地型分譲住宅(246戸)で、高度経済成長期における東京の住宅不足を解消するため、都心近接の約1.8haという広大な敷地に建設されました。

現地案内図

現地案内図

現在では築後50年が経ち、耐震強度の不足に加え、設備配管の劣化・断熱・遮音性の不良など、建物の老朽化の問題を抱え、2005年頃から向原第二住宅団地管理組合法人にて建替えを含む再生の検討が開始されました。

野村不動産と旭化成不動産レジデンスは、2014年8月より事業協力者として参画し、管理組合と共に行政協議や全権利者との合意形成活動など、建替えに向けた事業協力を実施。2020年4月29日に一括建替え決議が成立し、板橋区の認可を受け、11月22日に「向原第二住宅団地」マンション建替組合が設立されました。

今後のスケジュールは、2021年7月の解体工事着工・2024年夏の竣工を予定しており「SDGs(エスディージーズ)」を踏まえ環境に配慮し、また地域社会と共にサスティナブルな街づくりを実現する500戸(予定)のマンションへと生まれかわります。

6棟構成の全246戸が全500邸(予定) ユニバーサルデザインの街に

「向原第二住宅団地」建替え計画の特徴

《一団地の住宅施設の都市計画を廃止し、地区計画を新たに導入》
昭和42年に都市計画で定められた「一団地の住宅施設」を活用して建設された向原第二住宅団地は、容積率が70%に設定されていた為、建替えを実現するためには、「一団地の住宅施設」廃止及び新たな地区整備計画への移行を実現し、容積率を周辺エリアと同等レベルまで引き上げることが求められた。

向原第二住宅団地では、2014年に都市計画提案制度に基づく地区計画案の提案書を板橋区に提出し、約5年にわたる協議の結果、「向原第二住宅地区地区計画」への移行を実現。容積率が200%にアップしたことにより、駅徒歩5分の立地に、500戸(予定)のマンションへの建替えが実現することになった。

建物完成イメージ

建物完成イメージ

《災害時の安全性の確保への取組み》
敷地内には「2ヵ所の大型広場」を設置するほか、地区内の無電柱化により、災害時の安全な避難動線や避難場所を確保することで、周辺地域を含めた「安全・安心」な街づくりを実現します。特に、無電柱化については、「東京都無電柱化推進計画」に基づき東京都も重点的に推進している施策であり、災害時の安全確保に加え、電気などのライフラインの安定供給・移動しやすい歩行空間の確保・都市景観の向上を図る。

《緑の潤いある地域環境の形成とユニバーサルデザインの街づくり》
向原第二住宅団地が持つ「緑豊かな住環境」をそのまま持続させるべく既存のケヤキ並木を緑地として保存するとともに、敷地内には新たに緑に彩られた「2ヵ所のポケットパーク(小型広場)」及び「歩道状空地」を設置し沿道緑化に努めることで街全体に緑のネットワークを構築します。また、道路沿いに設置する「歩道状空地」は、高齢者や子どもにとって安全な歩行空間となり、多様な世代が安心して住み続けられる環境を実現します。

《地域貢献施設の設置》
敷地内に子育て支援施設(保育園)を設置し、地域社会に貢献できる街づくりを行います。

《CO2削減への取組》
太陽光発電システムの採用による再生可能エネルギーの創出・利用、ディスポーザーによるゴミの減量化と下水道への負荷の低減など、事業を通じて脱炭素・循環型社会に向けた取り組みを行います。

《アフターコロナの新生活様式を見据えた共用部計画》
ゲストルーム・キッチンスタジオ等の多彩なマンション内共用施設に加えて、テレワークスペースやインターネットでの打合せを想定した個室ブースを設置した共用施設を計画(予定)。コロナ禍で変貌している「新しい働き方」に対応した次世代にも対応するマンションに。

 

《物件概要(予定)》
所在地 東京都板橋区小茂根一丁目1番(住居表示)
交通:東京メトロ副都心線・有楽町線「小竹向原」駅より徒歩5分
敷地面積:18,312.64 ㎡
延床面積: 39,699㎡(従前:14,069 ㎡)
棟・戸数:2 棟 500 戸 (従前:6 棟 246 戸)
構造・規模:鉄筋コンクリート造 鉄筋コンクリート造 12 階建/7 階建(従前 鉄筋コンクリート造5階建て 6 棟 246 戸)
竣工年月:2024 年 8 月(予定)(従前:1969 年 )
専有面積:約 50 ㎡~約 91 ㎡(従前:約 51 ㎡)

「小竹向原」駅は、東京メトロ有楽町線・東京メトロ副都心線・西武有楽町線の3路線が乗り入れる住宅街。駅徒歩5分圏にこれだけの規模のマンションが建つことは有楽町線沿線で見ても希少性が高いと思います。

解体が始まるのが、2021年7月予定ですから販売がスタートするのは、2022年以降と推察されますが、物件告知が始まれば注目されるのではないでしょうか。先日、解体が始まった石神井公園団地を始め建て替え時期を迎えた団地の再生は喫緊の課題です。プロジェクトの動向に注目したいと思います。

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