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2020年11月度中古マンション好調継続 在庫減でバブル懸念は?

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11月度成約件数は、対前年比14%増加 平米単価は、3.4%上昇

公益財団法人東日本不動産流通機構より、 2020年11月度の首都圏不動産流通市場の動向について発表がありました。中古マンションの成約件数は11月としては機構発足以来最大の前年同月比14%アップの3,620件となっています。

また、成約平米単価は前年同月比で3.4%上昇の56.87万円。直近1年間の高値であった2020年1月の 56.29万円を超えコロナ禍以前の水準よりも高くなっています。

首都圏中古マンション件数の推移(出典:東日本不動産流通機構 レインズタワー)

首都圏中古マンション件数の推移(出典:東日本不動産流通機構 レインズタワー)

首都圏の平均成約価格は、前年同月比5.9%上昇の3,756万円となっています。中古マンションは、在庫も減ってきており新規登録物件の成約スピードも速い。10月度のレポートでもコメントしましたが、過熱感がさらに増している印象です。

 

首都圏中古マンション平米単価の推移(出典:東日本不動産流通機構 レインズタワー)

首都圏中古マンション平米単価の推移(出典:東日本不動産流通機構 レインズタワー)

エリア別の成約平米単価の価格動向を見ると、東京都は 75.86万円と前年比で5.0%上昇、神奈川県は、44.80 万円と前年比で 1.5%上昇、埼玉県は 34.38万円と前年比で4.6%上昇、千葉県は30.89万円と前年比で 8.3%上昇となっています。

成約件数は1都3県すべてが増加しており、東京都が前年同月比8.5%増加。神奈川県が28.2%増、埼玉県が21.4%増、千葉県が5.8%増です。前月比の成約平米単価も1都3県すべてがプラスです。ただし、神奈川県他に関しては、-7.7%となっており一部のエリアではマイナスになっています。

 

また、中古戸建ても売れ行き好調で、前年比で成約件数は5カ月連続の増加。2020年11月の首都圏における中古戸建住宅の成約件数は 1,303 件で、11月としては 1990 年 5 月の機構発足以降過去最高となり、前年比はプラス 23.6%の大幅増です。

新規登録物件数が17.2%の大幅減少 バブルの懸念はまだ小さい

新規売物件は、11月も減少傾向が続いています。11月の首都圏中古マンション新規登録件数は、13,773件となっており前年同月比―17.2%となっています。10月末時点の在庫件数は、 38,520件で1年前と比べ19.2%減少し、前月比でも3.3%の減少です。

11月に登録受付が終わった「パークタワー勝どきミッド」の第1期237戸に約650件、平均2.7倍の登録が入るなど新築マンション市場でも過熱感が出始めています。中古マンションの買取再販市場では、在庫不足で仕入れ価格も上昇している模様。かつてのバブルの光景が頭を過ぎります。

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一方で、開示されている上場リートの東京23区内の賃貸の稼働率を見ると僅かながら低下傾向が見られ売買とは異なる動きが見られます。また、一時期よりは回復したものの不動産関連企業の株価水準や上場不動産投資信託の価格は低い水準です。金融緩和は当面継続されるので、不動産市場のバブル化の懸念が全くないわけではありませんが不動産価格の急騰の可能性は少ないと考えます。

1987年のバブルの始まりの様相が、当時の出版物に記載されていましたので以下ご参考ください。

住宅評論家の佐藤美紀雄氏は、昭和62年2月に出版された著書『「地価」その常識・非常識』(143P)の中で以下のように執筆されています。

「利ざとい不動産業者が将来の値上がりを当て込んで投機買いをするケースが目立ってきた」…中略…「昭和62年1月、大田区で分譲した〇〇には、なんと8500人を超える申込者があって、平均33.8倍、最高202倍の競争率で即日完売したが、少なめに見ても2000人余りは不動産業者とその関係者が申し込んだと(●事業主名)は、分析している。」以下省略。

筆者も、平成元年に社会人となりバブルを経験しましたが、右から左へと不動産が売られ値が上がっていきました。証券市場と違い、不動産市場は関係者への規制があまりないので不動産会社勤めの人の動きはマーケットを先取りしているかもしれません。

好調物件の動向を見ても、今のところ不動産関係者が特定の新築マンション販売に大量に申し込むようなバブル経済時のような状況は見られません。かつてバブルを経験した筆者から見ると、バブルはまさに泡のごとく消えていきます。行き過ぎた金融緩和で失われた30年といわれるかつての失敗が起こらないことを願っています。