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令和6年地価公示発表! 住宅地上昇率トップは、流山おおたかの森

シティテラス東陽町が完売 2019年5月の首都圏マンション市場

市場前から晴海方面を望む(左手が建設中の晴海フラッグ) マーケット情報
市場前から晴海方面を望む(左手が建設中の晴海フラッグ)

2019年5月度の首都圏新築マンション供給戸数は前年同期比10.4%の減少

不動産経済研究所発表の「首都圏のマンション市場動向 2019年5月度」によれば、2019年5月の首都圏新築マンションの発売戸数は、2206戸で前年同月比10.4%減少。契約率は60.0%と前月から4.3ポイントダウン、前年同月比では2.2ポイントダウンしています。

1戸当たりの平均価格は6093万円で前年同月比で戸当たり63万円のアップ。平米単価は89.4万円でこちらは前年同月比0.1万円ダウンしています。また販売残戸数は、7655戸で前月比93戸の減少です。

地域別の発売戸数では、東京都区部が781戸と前年同月比36.3%の減少。都下が344戸で前年同月比48.3%の上昇。神奈川が476戸で23.3%上昇しています。埼玉県は275戸で前年同月比0.7%でほぼ横ばい。千葉県は、330戸で同4.3%の減少です。

地域別の契約率は、都区部が65.8%、千葉県が79.7%に対し、埼玉県58.5%、神奈川県52.3%、都下39.5%となっています。

継続期物件では、アクアブリーズ川崎(279戸)が完売。ディアナコート目黒などの都心の好立地やプラウド市川マークスなどの利便性と居住性を兼ね備えた郊外物件も完売しています。江東区では、プラウドシティ越中島に続き2016年9月竣工のシティテラス東陽町が完売。相場観が徐々に変わりつつある中で、数年前の竣工物件も販売残が減ってきています。

新築マンションの販売単価が上昇する中で5月の契約率が60%だったように売れ行きも二極化。地元の支持があったり注目を集める物件が好調な一方で、販売に苦戦する物件も目立つようになってきました。

6月7日から登録が始まった「パークコート文京小石川 ザ タワー」(三井不動産レジデンシャル 三菱地所レジデンス 日鉄興和不動産)第2期は、137戸全戸に申込みが入ったようで未販売住戸は70戸強と堅調。来場数だけでなく申込率が高いことも驚きで、売れ行き好調な物件は総じて申込率が高い傾向にあります。

【参考記事】 駅直結再開発「パークコート文京小石川 ザ タワー」が選ばれる理由

中古マンションの売れ行きは堅調も新規登録物件が前年同月比10.5%の減少

日暮里駅前の再開発マンション群

日暮里駅前の再開発マンション群

東日本不動産流通機構発表の2019年5月度の首都圏中古マンション動向によれば、成約件数は昨年同月比1.3%減少の2,749件。成約価格は、前年同月比0.6%上昇の3,325万円。成約平米単価が1.4%上昇の51.80万円です。対前年比では、上昇しているものの前月比では2カ月連続のマイナスです。

販売中の在庫件数も前月よりも0.5%減少し 46,951 件となっています。新規登録件数は大幅に減少しており、前年同月比10.5%マイナスの15,776件となっています。

成約平米単価51.80万円に対し新規登録物件の平米単価は57.30万円。前月よりも1.9%低くなっていますが依然として乖離は大きくなっています。

新規登録件数の減少は、一過性のものかトレンドなのかは注視したいポイントです。売り物件の多くは、住み替えニーズですから住み替えたいマンションがなければ買い替えにつながりません。高くて狭くて条件が合わない供給が増えれば当然売り住戸は増えないので気をつけたいところでしょう。

7月下旬に販売が予定されている「HARUMI FLAG」は、85平米中心の面積設定で住み替え需要がメインだと思われますが、竣工が先のため売却がどのタイミングで行うかの判断が難しいところ。この規模のマンションの供給があれば売り住戸が増えると考えるのが一般的ですが、相場見通しが強気なら当面売り物件が減ってくるかもしれません。

【参考記事】 入居4年後でも価値「HARUMI FLAG」(晴海フラッグ)見学