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『リビオシティ文京小石川』ゲストサロン探訪

アフターコロナの住まい選び② 住み心地の良い家を選ぼう

都心の風景 コラム&インタビュー
都心の風景

自宅で過ごす時間が増加! ワークプレイスとして書斎スペースが欲しい

パート①では、老後も見据えた住まいの予算イメージについて60歳から逆算して検討する必要性を紹介しました。60歳までの道程を30代で見極めることは、難しいかもしれませんが目指すゴールを定めることは大切です。まずは、ライフプランを描いてみましょう。

そして今回は、アフターコロナの住まい選びについて考えてみたいと思います。

 

緊急事態宣言のあとに、大手企業のスタッフ部門中心にテレワークの動きが広がりました。中には、2カ月間一度もオフィスに出社していない人もいます。自宅時間が伸びる中で、ワークプレイスの場としての家に注目が集まりました。

この動きに関して、ハイアス・アンド・カンパニー株式会社が、テレワークやローテーション勤務に伴う自宅や自宅周辺での業務が進んでいくことをふまえ、「with コロナ / アフターコロナ時代の住宅に関する意識調査」を実施しています。

調査によれば、自粛要請前後に「自宅で業務する時間が増えた」が 22%存在し、従前より変わらない、減ったの数値を併せると約60%の方が自宅で働いている結果になっています。

また、会社以外の業務に関し、自宅で業務を行うのに適した空間・スペースがあれば自宅で仕事をすると 回答した方に「十分なスペース」についてたずねたところ、「書斎コーナー」「(家族の」目線が気にならない スペース」でよいが 67%を占める結果になっています。

もしこの先も自宅で仕事をする必要がある場合に、「十分だと思える」スペース(空間)と はどの程度のスペース(空間)ですか

Qもしこの先も自宅で仕事をする必要がある場合に、「十分だと思える」スペース(空間)と はどの程度のスペース(空間)ですか 調査元「ハイアス・アンド・カンパニー」

上記のアンケートでは、26.4%もの方が「自宅の中で、仕事場として使うことができる個室部屋」と回答しており、4分の1以上の方が個室スペースを求めています。

緊急事態宣言時の下では、多くの子供がいる家庭で保育所や学校が休校になりました。また、夫婦共働きの場合は揃ってテレワークになるケースもあり書斎スペースや個室のニーズが高まったと言えるでしょう。

筆者も4月の緊急事態宣言以降、自宅ワークに切り替えました。デスクワークは問題なかったですが、リモートによる打ち合わせはオフィスで行いました。今後、働き方が変化しテレワークが中心となる企業が増えれば個室ニーズは、高まるかもしれません。

通風、採光など居心地の良い空間 24時間ゴミ出しやキッチンの使い勝手

長期間、自宅で過ごす期間が増えた中で、住み心地の善し悪しが居心地に大きく影響したのではないでしょうか。滞在時間が長くなる中で、自宅の重要性はさらに増したと思います。

例えば、日中の日当たりや風通しが良いかどうか。幹線道路や電車などの騒音の有無も重要です。リビングからの見晴らしなど気分転換には大切でしょう。

住まいの立地面では、徒歩圏における暮らしやすさがフォーカスされました。子供と遊べる公園が身近にあるかどうか。水辺や遊歩道、神社や仏閣など散歩できるようなコースが近くにあるか。そして、安心して買い物できる施設が身近にあるか。

駅距離や通勤利便性だけでなく、家のまわりでどんな暮らしが出来るかが認識されたのではないでしょうか。

「プラウドシティ日吉」のモデルルーム

「プラウドシティ日吉」のモデルルーム サッシ高がありとても開放感がある

また、屋内に目を向けると、家時間の快適性が求められます。料理をする機会が増える中で、キッチンの使い勝手やゴミ出しが24時間できるかどうかなども暮らしに影響したでしょう。

リビングや居室の天井高やディスポーザーの有無、サッシの断熱性など住まいの基本的要素の重要性が認識された2カ月だったと思います。

家族が暮らしやすい間取りをチョイス セカンドハウスという選択も

首都圏新築マンション 平均専有面積の推移(出典:不動産経済研究所)

首都圏新築マンション 平均専有面積の推移(出典:不動産経済研究所)

首都圏の新築マンションの平均専有面積は、近年価格上昇の波の影響で1坪(約3.3平米)程度以前よりも狭くなる傾向にあります。こうした中、住戸選びで重要なのは専有面積だけで判断するのではなく、家族にあった間取りを選ぶことです。

例えば、同じ70平米でもワイドスパンの間取りと間口が狭く廊下部分が長い間取りでは収納量や使い勝手に差が出てきます。縦長リビングでも、洋室との境が間仕切りドアでスライド収納できるタイプであれば、用途に応じでフレキシブルに活用できます。

また、4人家族でも子供の年齢や性別(男女なのか同性か)によっても必ず欲しい部屋数は異なります。将来のライフスタイルを考えて家選びすることが重要だと思います。

また、ワークスタイルによっては、セカンドハウスを持つという選択肢もあります。田舎やリゾート、都心コンパクトとの併用で豊かな時間を過ごすという暮らし方も増えるかもしれません。実際、リゾート物件の問い合わせは最近増えているとのことです(別荘リゾートnet )。

住まいは、職業や勤務先、家族構成や年齢などある程度の制約を受けるものの、予算の許す限り自由に選択することができます。親との往来のしやすい親子近居や、趣味や子育てを踏まえた遊住近接、プライベートの時間を確保する職住近接など、選び方も様々。自分にとっての価値を重視して探せば予算内で素敵な住まいが見つかるのではないでしょうか。

新型コロナウィルスの感染拡大は終息しておらず、経済に及ぼす被害は国内を見ても世界を見ても甚大ではあります。しかし、時間は流れ続け期待を込めて言えば、かつてのパンデミックのようにいつかは終息するでしょう。

長期間自宅生活をすごすことで、気づきも多かったこの2カ月。これを機会に、多くの人の暮らし方、生き方が良い方向に向かうといいですね。

【編集後記】

ステイホームを続けたこの2カ月、早朝に地元のお寺へお参りに行くのが日課になっていました。30分程度のウォーキングでしたがその成果か体重をキープすることができました。境内に入ると、参拝者以外にも犬を連れている人も見かけました。こうした憩いのスポットが身近にあるとありがたいですね。

文京区のタワーレジデンス「ザ・ライオンズ上野の森」

文京区のタワーレジデンス「ザ・ライオンズ上野の森」

東京では、文京区が寺社の多い街として知られています。住居系エリアが区全体に広がり、大学などの文教施設も多い。昨年、「パークコート文京小石川 ザ タワー」が早期完売しましたが、駅近かつ高台の好立地で注目の「プラウド文京千駄木ヒルトップ」が、全戸1期売りで完売したようです。開放感のある邸宅街という立地に加え、100平米超の間取りなどゆとりのプランが評価されたようです。

立地と住み心地の良いプランニングという住まいに欠かせない要素は、アフターコロナの時代でも求められると思います。こういう時代だからこそ、大切な時間を過ごす「お家」の本質的な価値が求められているのではないでしょうか。

 

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