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2019年のNEWSなマンション『HARUMI FLAG』(晴海フラッグ)

ニュース&トピックス
「HARUMI FLAG」の建設中の現場

2018年10月31日、都心と湾岸エリアの結節点である中央区晴海に誕生するビッグプロジェクト『HARUMI FLAG』のホームページが公開されました。東京五輪の選手村としても一部が活用される全24棟 5632戸の大規模プロジェクト。2019年のマンション市場に大きなインパクトを与えることは間違いありません。筆者も参加したプロジェクト発表会の内容を参考にしつつ同プロジェクトの魅力について考えてみます。

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東京約3.3㎞ 周辺が海 『HARUMI FLAG』の立地がすごい

『HARUMI FLAG』のある晴海エリアは、豊洲エリアと新橋エリアの間に位置し、暫定開通(正式開通は2022年度予定)した「環状2号線」によって虎ノ門エリアへと結ばれます。銀座へは、約2.5㎞、東京へは約3.3㎞の近さで先には豊洲(約2.1㎞)、国際展示場(約2.4㎞)、台場(約2.8㎞)といったエリアが控えます。東京都と京成バスが新交通システムBRT(バス高速輸送システム)を計画しており5時から24時台の運行が新橋間で2022年度以降の運行を計画。近さだけでなくフットワークも確保される予定です。

「HALUMI FLAG」

「HALUMI FLAG」の模型

さらに『HARUMI FLAG』の敷地は、3方向海に囲まれています。配棟計画に工夫を凝らすことで、街の様々な場所から海を感じられる工夫がなされています。ゆりかもめから建設中の現地を見ると、多くの棟が海側を向いて開放感があるのがわかります。海越しに北西側は、東京タワーなどの都心方面、南西側はレインボーブリッジ・芝浦方面、南東側は豊洲新市場や有明方面の景色が広がりウォーターフロントならではの暮らしが体感できます。豊洲や芝浦の例を見ても運河側の住戸は、中古時の人気が高いので多くの住戸が海が見えるのはプロジェクトの魅力でしょう。

駐車場が全て地下 『HARUMI FLAG』(晴海フラッグ)の街づくりがすごい

『HARUMI FLAG』の総開発面積は、133906.26平米。総計画戸数は、5632戸(分譲住宅街区4145戸、賃貸住宅街区1487戸)と店舗、保育施設、商業施設がつくられます。各街区の地下に駐車場を配置することで、地上に広々としたオープンスペースを確保。レインボーブリッジに向けて約95mの広がりを持たせた展望広場や建物の棟間隔が50もある街路空間を生み出し、ゆとりあるランドスケープに。空地率は約50.3%、棟間隔は最大約70m。街区を結ぶ通路を設けるなど光と風を感じるつくりを実現しています。

東京都との官民一体のプロジェクトだけにパブリックからプライベートまで多彩なオープンスペースが配置されているのも特徴です。開放的な公園や棟配置を工夫することで生み出された辻広場や中庭空間がマンション周辺に拡がります。海に面した開発エリアは防潮堤のある道路面から海に向かって公園部分が下がっているので中庭から見ると高低差があり特徴的な風景をつくり出します。

さらにこだわりを感じるのが本格的な森づくり。高木樹木約3000本、中木樹木約900本の約100種類の樹木を選定しケヤキやサルスベリなどの多彩な樹木で生態系に配慮した四季を彩る自然をつくります。オオシマザクラを中心とした4種の桜のある辻広場、シオカゼザクラなど5種の桜が植えられる貫通通路、高さ約12mのアニキレのシンボルツリー(予定)など街区ごとに風景を演出します。建物の1階には、店舗が設けられ街区に住む人々が行き交い街の交流を促します。

認証式典

12月に行われた認証式典の模様

こうした街づくりは世界的にも評価されており国内外の4つの環境認証を取得。世界的な街づくりにおける環境認証制度である「LEED(リード)」の街づくり部門の「ND:近隣開発)」におけるGOLD認証、ランドスケープのサステナビリティを主に評価する「SITES(サイツ)」におけるGOLD認証(いずれもGBCI(Green Business Certification Inc.)が評価認証)でを取得。国内では、自然と人との共生を企業活動において促進することを目的に作られた認証制度である「ABINC ADVANCE」の第一号物件に。一般社団法人建築環境・省エネルギー機構が評価・認証する「CASBEE-街区」で、マンション開発を中心とする事業としては、国内初の最高位であるSランクを取得しています。

エネファームと蓄電池を全住戸に 『HARUMI FLAG』の暮らしがすごい

『HARUMI FLAG』には、特定建築事業者11社と様々な施工会社や設計者・デザイナーが関わっています。街づくりにあたっては、デザインのガイドラインを設定し調和のとれた美しい景観づくりを目指しています。25人のデザイナーが起用され統一感を保ちつつ多様性のあるデザインを実現。建設中の建物を見てもダイナミックかつシンメトリーな風景に目がとまります。

誰もが暮らしやすい街を目指していて車道、自転車道、歩行者道を分離。街全体の移動がしやすくなっています。街区だけでなく建物の共用廊下も1.5mを基準として車いすなどの利用でも往来がしやすいように配慮されています。街全体で巡回なども行われるのでセキュリティ面も安心です。

さらに、地域交流を促す施設も充実。商業施設に、小中学校、保育施設も用意。賃貸街区には、一般賃貸住宅に加えシェアハウスやシニア住宅、介護住宅も用意されます。分譲街区内では51もの共用質が用意されうち25は相互利用が可能。ブックラウンジやスポーツバーなどのサードプレイスが豊かな生活シーンを演出します。カーシェアやシェアサイクルも用意され通学や買い物などにも活用できます。

「HALUMI FLAG」の取り組みのプレゼン

エネルギー面では、東京都のエネルギー事業として水素を利用した街づくりに。住宅棟の共用部と商業施設には水素のパイプラインがひかれます。水素を利用して電気とお湯をつくりだす家庭用燃料電池「エネファーム」を全住戸に設置。電力会社の電気に加え「エネファーム」で作ったエネルギーを利用することで環境効果だけでなく光熱費削減による経済効果も見込まれています。

最多専有面積約85平米『HARUMI FLAG』(晴海フラッグ)のゆとりがすごい

4000戸を超える分譲戸数があり、多彩な間取りから選ぶことができるのも魅力。湾岸エリアの過去供給された平均面積よりも一回り広い約85平米台が最多の専有面積。ゆとりある暮らしを求める人にとって魅力的な広さです。注目のプロジェクトだけに資料請求数も相当数の模様で、2019年春公開予定のモデルルームには多くの人が訪れることでしょう。

魅力的な要素が溢れる同プロジェクトですが、板状棟の入居開始は2023年3月下旬予定。タワーの住宅棟の竣工予定は2024年3月になりますので、入居まで時間がかかることが悩ましいポイントでしょう。それでも、これだけのスケールでの開発は早々出会えないでしょう。湾岸エリアに住んでいる多くの人が既にアクションを起こしていると思われます。

これだけのプロジェクトだけに、マーケットへの影響はかなり大きいと思います。中古マンションの販売ペースが鈍る可能性も考えられるので、中古マンションと新築マンションを並行して探している方にとっては、プロジェクトが始まる今年は好機かもしれません。期待の大きい日本最大級のプロジェクト『HARUMI FLAG』。資料請求するなら早めが良いかも知れません。

【編集付記】住宅ローン控除を利用する場合、適用する年(居住開始年)とその前後2年間は、居住用財産の3000万円控除は使えません(逆に3000万円控除を適用するとローン控除が利用できません)。『HARUMI FLAG』は湾岸エリアの住み替えがかなり予想されるので、3000万円控除の利用を考えると引渡し前に売り物件が一定数発生する可能性があります。ローン控除との損得もありますが買い替えの方は、2020年~2021年の動向を見極めるのも大切だと思います。