株式会社不動産経済研究所は、2020年の供給実績をもとに売主・事業主別の供給専有面積ランキングを公開しました。調査対象は全国の新築マンションで投資用ワンルームマンションや定期借地権付き分譲マンションも含んでいます。なおJV物件は、事業比率に応じて案分し集計しています。集計は、2018年より行っており2020年で3回目です。
1位は、前年2位だった野村不動産で、274276.1㎡。2年連続首位だった住友不動産は、240544.3㎡で3位になっています。2位には、プレサンスコーポレーションが入っています。
4位に三井不動産レジデンシャル、5位にあなぶき興産、6位に三菱地所レジデンス。あなぶき興産は、前年よりも29.1%も供給専有面積が増加し上位5位にランクインしています。
首都圏では、1位が野村不動産で193368.0㎡。2位が住友不動産で175586.6㎡、3位が三井不動産レジデンシャルで152003.0㎡、4位が三菱地所レジデンスで115651.5㎡です。5位に東急不動産が76068.0㎡が続きます。首都圏上位は、大手総合不動産会社が占める結果になっています。
コロナ禍の販売停止期間もあった中で、野村不動産が1位になったのは好調な売れ行きも要因でしょう。
「プラウドタワー東池袋ステーションアリーナ」、「プラウドシティ吉祥寺」、「プラウドタワー金町」などの大規模マンションが完売し、「プラウドタワー武蔵小金井クロス」や「プラウドタワー亀戸クロス」、「プラウドシティ日吉」などの商住一体の大規模複合プロジェクトも堅調に成約を伸ばしています。
コロナ禍で、徒歩圏の利便性が求められる中でニーズにフィットしたマンションラインナップが揃っていたことも供給を伸ばした要因でしょう。大規模な街づくりには、企業の経験と実績だけでなく資金力も必要です。2021年も大手総合不動産会社が供給上位を占めるトレンドは続くのではないでしょうか。